■第五話 暗闇の閉会式■
閉会式が始まったのは午後6時50分。
薄暗いと言うよりは、ほとんど真っ暗のの中の閉会式。
始まったのが遅かったので、個人の表彰はカットされ、部門、総合、MVP,MG杯のみ。
始まってすぐ地震があったものの、「どこよりもココが一番安全だと思います。」のコメントに
少々笑いも。
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個人の表彰は無いのかと戸惑いと不満の混じった雰囲気の中始まった表彰式。
カナディアン部門2位に湧いた同志社。副将吉澤の笑顔が光る。
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そして総合の発表。同志社第3位。
主将河合が壇上に上る。河合の手に表彰状が渡される。
河合が賞状を両手で持ち、頭の上にかざして大きな声でひとこと。
「同志社ありがとう!!」
個人の戦績は奮わなかった河合。しかし1年間彼が率いてきたチームが
インカレ総合3位まで来た。
河合が皆に投げたことばは、河合のたくさんの思いと共にあふれてきた自然なことばだ。
主将として一見"変"かもしれないこのことばに、私は河合の大きな成長を見た。
 
閉会式の後、種目と学校名・名前を読み上げて事務的に配られるメダルと賞状。
学校ごとに集まって、あるいは入り交じって写真を撮ったり騒いだりしながら
「呼んでるで」「あ、俺々」などと言いながらまたメダルを取りに行く選手たち。
今までになかった「表彰式の二次会」だ。
なんとなくオリンピックの閉会式を思わせる和やかな雰囲気。
普段は一歩離れたところから閉会式を見ている私も「表彰式の二次会」には
一緒に混じって写真を撮ったり騒いだり。
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受賞した選手達は不満が残るだろうが、こんな閉会式も悪くないと思った。
  
 
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