豆知識
❈ 森林循環紙
❏ 森林循環紙とは ❏
森林は二酸化炭素吸収し酸素を放出して地球の温暖化防止に貢献していますが、 成長した成木や老木は光合成の量が減るだけでなく、管理されていない森林では木が腐ったりして、逆にCO2を発生させることになります。
この様なことから成木は計画的に伐採し、植林・育木することにより森林を管理して行くことが大切だと言われています。
森林循環紙は、植林木(紙)、植林紙、間伐紙、国産材使用紙、グリーンパルプ使用紙、森林認証紙(FSC®・CoC・PEFC・SGEC森林認証紙)などの総称です。
メーカーや承認機関によって名称がまちまちですが、 適切に管理された森林から切り出された木材を使用することにより、 木の乱獲を防ぐと共に適切に伐採して新しい木の成長を促す という森林の正常な循環を目的としています。
また、森林循環紙は再生紙よりも製造工程でのCO2の排出量が少なく地球温暖化防止、環境保全・環境負荷軽減する意味で最も注目されています。
森林循環パルプは古紙パルプと違って品質を劣化させる要因を持ちません。
その為、汎用紙から高級紙まで安心してご使用いただける品質を保っています。
紙名手配は森林循環紙の収益金の一部を植林事業に役立てています。
ECFと植林木を混同する方がいらっしゃいますがECFは無塩素漂白(塩素を使わない漂白方法)のことなので本質的に植林木とは別の概念です。
ECFで植林木という商品が比較的多いのも事実ですが、ECFが必ずしも植林木と言うわけではありません。
もちろん、古紙パルプ以外のパルプがすべて森林循環パルプだと言うわけではありません。
❏ 森林循環紙マーク ❏
森林循環紙マークは、森林循環紙を使用した印刷物などに表示することによって 森林循環紙使用製品の需要増加を図り、森林の正常な循環(森林循環)を促す物です。
森林循環紙マークは特に費用を必要とせず、その紙自体が森林循環紙であれば法人・個人を問わず使用できます。また、申請する必要がありません。
FSC®森林認証のコピー用紙を使う際は森林循環紙マークを入れることができます。
(FSC®認証マークの無断使用は禁止されています)
文字部分は明朝で差し替えてもかまいません。
【ダウンロード】
・森林循環紙マークA/4用(Word)
・森林循環紙マーク(JPG)
・森林循環紙マーク(イラストレータ)
森林循環紙の英語表記はありません。マークと名称はそのままお使いください。
英文で補足したい場合は次の文を使ってください。
"SHINRINJUNKANSHI" uses the trees which harvested from the forest managed properly.It prevents the indiscriminate catches of the tree and it help with the growth of a new tree.It helps normal circulation of the forest that you use "SHINRINJUNKANSHI".
又は
It helps normal circulation of the forest that you use "SHINRINJUNKANSHI".
❏ FSC® ❏
FSC(Forest Stewardship Council®、森林管理協議会)は責任ある森林管理を世界に普及させることを目的とする、独立した非営利団体であり、国際的な森林認証制度を運営しています。
環境保全の点から見ても適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理を理念とし、森林が急速に破壊されている状況を背景に、1994年、環境団体、林業者、林産物取引企業、先住民団体などが中心となって設立されました。
❏ CoC認証 ❏
CoC認証とはFSC®やPEFCが「適正な森林管理」を認証した林産物の製品を普及させるため、 製造、加工、流通の全ての過程において、認証材にそれ以外の材が混入しないように管理・製造されていることを認証するものです。認証された製品が市場に増え、購入が進むことによって、森林が守られ、 森林の破壊や劣化を招くことなく木材消費が進むというシステムをCoC(Chain Of Custody:管理の連鎖)と呼びます。 認証された製品にはFSC®ロゴマークが表示されます。
製品にFSC認証マークを表示するには
原料である木材をを得る林業者から、製紙メーカー・代理店・販売会社・流通会社・印刷会社・加工会社までの全過程が認証を受けた企業で構成されていなければなりません。
つまり、FSC認証紙を購入しても「CoC認証」を得ていない印刷会社が印刷をした場合、マークを表示することはできません。
また印刷会社が認証を受けていても途中介在した洋紙販売店などが認証を受けていなければ、やはりマークの表示はできません。
勝手に使用したりすると、注意・警告を受けたり、最悪の場合訴訟となることがあります。
森林から購入者までの全過程が“チェーン”で結ばれていることが必要なため“CoC(チェーン・オブ・カスタディー:管理の連鎖)”と呼ばれています。