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ルーペ豆知識

❈ 紙のサイズ

❏ 原紙の寸法 ❏

一般的な紙のサイズ一覧表

四六判 788 × 1091 mm
キク判 636 ×   939 mm
ハトロン判 900 × 1200 mm
A列本判 625 ×   880 mm
B列本判 756 × 1085 mm
  • 四六判(シロクバン)....「4/6」と表記することが多い
    四六判は、江戸時代からある「美濃判」(1尺3寸×9寸)の8倍の寸法です。
    四六判は、明治中頃までは、「大八つ判」と呼ばれていたのですが、 出版物での四六判(4寸2分×6寸2分=128×188mm)を作りやすい原紙であることから「四六判」と呼ぶようになりました。四六判は現在、紙の最も一般的なサイズです。
  • キク判
    明治はじめ頃、新聞用に従来輸入していた紙が、記事の量の増加と共に使いにくくなったため、新たに作られたサイズです。当時アメリカから輸入されていた24×36インチの寸法を縦横1インチずつ伸ばして25×37インチにしてもらったそうです。
    キク判という名称は、輸入元の商標がキクの花に似ていた(ダリヤの花)事と、新聞用に使うということで新聞の「聞」をとって名付けられたと云われています。
    現在の新聞は 546×813mm、四六判の半分より少し大きいサイズです。
  • ハトロン判
    ドイツ語のpatronen papierパトローネンパピアー(弾丸の薬莢を包む紙)が語源と云われています。包装紙の一種で、日本では第二次世界大戦頃まで作られていた「ハトロン紙」と言う名称の紙が3尺×4尺(909×1212mm)であったため、現在の900×1200mmサイズをハトロン判と呼んでいます。
    サイズの名称ではありませんが、包装紙で、「ハトロン紙」と共によく使われる名称に「クラフト紙」という物がありますが、このクラフトというのはドイツ語で「力」「能力」を表します。力のある紙、強い紙といったところでしょう。
  • A列本判・B列本判
    A列本判は「A判」と表記することが多く、A/4判の8倍の寸法に断裁余白を含んだ寸法。
    同じようにB列本判は「B判」と表記することが多く、B/4判の8倍の寸法に断裁余白を含んだ寸法です。

新聞のサイズ一覧表

ブランケット判 813 × 546 mm
を半分に折ったもの
タブロイド判 546 × 406 mm
を半分に折ったもの
  • ブランケット判・タブロイド判
    ブランケット判は、一般の新聞のサイズ、
    タブロイド判はスポーツ新聞などのサイズを表します。
    文献によっては
    [ タブロイド判=546×406mm ]と書いたものや
    [ タブロイド判=273×406mm ]と書いたものがあり
    サイズの表記が違ったりしますが、これは新聞のサイズを
    「大きく広げた大きさ」と捉えるか、
    「1ページ分」とらえるかによる表記の違いで、どちらも同じ内容を指しています。

❏ 日本工業規格(JIS)❏

比較的よく知らているサイズに、「A/4」や「B/4」があります。
これらは、それぞれ「A列4番」「B列4番」と言い、
その基本となるサイズは「A列0番」と「B列0番」です。
「A列0番」は、面積が1.0u 0.841m×1.189m=0.999949u
「B列0番」は、面積が1.5u 1.030m×1.456m=1.499680u
となっています。

 A列一覧表

A0 841 × 1189 mm  
A1 594 ×   841 mm
A2 420 ×   594 mm
A3 297 ×   420 mm
A4 210 ×   297 mm
A5 148 ×   210 mm
A6 105 ×   148 mm
A7   74 ×   105 mm
A8   52 ×     74 mm
A9   37 ×     52 mm
A10   26 ×     37 mm

 B列一覧表

B0 1030 × 1456 mm
B1   728 × 1030 mm
B2   515 ×   728 mm
B3   364 ×   515 mm
B4   257 ×   364 mm
B5   182 ×   257 mm
B6   128 ×   182 mm
B7     91 ×   128 mm
B8     64 ×     91 mm
B9     45 ×     64 mm
B10     32 ×     45 mm

※ 許容範囲
・寸法が 150mm以下のもの ±1.5mm
・寸法が 150mmを超え600mm以下のもの ±2mm
・寸法が 600mmを超えるもの ±3mm

JIS
  • 知られていないJIS規格
    上記のようにJIS規格というとA/4やB/4サイズを思い浮べ勝ちですが、実は、四六判、キク判、ハトロン判、A列本判、B列本判、という原紙サイズもJISに定められています。
    これらの原紙サイズは加工前のサイズなので許容範囲は「+6mm」と範囲は大きいですが寸足らずは不可になっています。

❏ 縦:横 の比率 ❏

紙のサイズは、JIS規格、紙の原紙、共に 短い辺:長い辺 の比がほぼ 1:√2になっています。1:√2と言うのは、紙のサイズを倍にしても(半分にしても)、短い辺:長い辺の比率が変わらない究極の比率です。

A/0判 1189÷   841=1.414
A/1判    841÷   594=1.415
B/0判 1456÷1030=1.414
B/1判 1030÷   728=1.415

1.414 = 「ひとよひとよにひとみごろ」=√2紙の 長い辺÷短い辺=√2 になっています。
例えば正方形の場合、半分の面積で同じ正方形を作ろうとすると縦横両方の辺を切り取らなければいけません。その点、1:√2の長方形は長い辺を半分に切ると面積が半分で同じ1:√2の長方形ができます。短い辺:長い辺 の比が 1:√2 になっているおかげで、B/4判 とその半分のサイズ B/5判は同じ形をしているのです。

正方形半分

正方形を半分に切ると形が変わってしまう。
同じ正方形を作るには2辺を切らなければいけない

長方形半分

1:√2長方形を半分にきると、面積が半分で横:縦の比率も変わらない
(対角線が重なるので相似形であることが分かる)