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■第四話 C−1 10000m まさかの沈■

カナディアンの得点は4日目までを合計して同志社が1位。
2位の大正に7点リードして迎えた最終日。
しかし、残す1万mのシングルとペアーで合計92点を奪い合う。
大正軍団に立ち向かう同志社は、シニアわずか4人。この内2回生の吉川は、
ペアーでエントリーした相方がやめてしまったのでシングルにオープン参加となった。

同志社が棄権したペアーのレースで大正は2位と7位。合計11点をポイントした。

4点リードされた状態で、C−1 10000mが始まった。
われわれOBもカヤック、マネージャーも、ただ3人の武運を祈るのみ。
そんな中、期待通りにカナディアンリーダー吉澤はTOPを快漕する。
そしてみんなの期待以上に次期主将(候補)佐藤が吉澤に続いて2位につける。
対する大正は得点圏内に3人、5・6・7位。
このままトラブルなくゴールすると2点差で同志社が優勝する。
みんな声を枯らして応援する。
祈るような気持ちで皆が見守る中、事件が起こった。

「まさか、こんなところで沈するなんて!!」

転覆したのはしかし同志社ではなく立命の永井真哉。
4位(あたり)を漕いでいた永井が他校の艇と接触し、そのまま沈してしまったのだ。
しかし、他校のことでも他人事では無い。
抜けた立命の分、大正の順位は1つずつ繰り上がるのだ。

ついにゴール。同志社は1・2 フィニッシュ。

しかし、そのままゴールした大正は4・5・6位。
立命の沈で3点を加算した大正の優勝が確定してしまった。その差わずか1点!!

ジュニアも含めて誰もが取れたかもしれない、たった1点の為に優勝をのがしてしまった。
しかし「運も実力の内」と言うなら「不運も実力の内」、これが同志社カナディアンの
精いっぱいの実力だと感じた。この人数で大正と互角に戦った選手たちに拍手を送りたい。
 

 

 

第五話 暗闇の閉会式